SSブログ

2017,08,21 天然素材と人工素材 【この頃思うこと-71-】 [この頃思うこと]

2017,08,21 天然素材と人工素材 【この頃思うこと-71-】

 **********************************************************************************

 当ブログは30年ほど昔に1時間半の講義の中間に眠気覚ましとして始めた大学時代の時空を超えたはなしに始まる駄文だが300編ほど溜まった。このブログをScroll down して左側の任意のマイカテゴリーをクリックするとそれ毎にも読める

 **********************************************************************************

 

 科学、とくに化学の進展に伴い人工素材が急増した。その理由は「資源の枯渇」:鼈甲、象牙、動物の毛など資源保護の問題。「健康」:アスベスト防火壁など。「価格競争」:化学繊維、「代用品」の海綿、歯ブラシなどなど多様だ。 代用品と言えば我々世代では「米」に替わるいも、カボチャ、薩摩芋のつる、ヨモギ、落花生の絞りかすなど悪印象しかない。鉄も天然資源の加工物で早くからアルミ、カーボン系新素材などへの代替が言われたが鉄の安価・大量生産などで当面は将来とも生き残りそうだ。

 退職して10年になるがその直後に思い出の地を長期間の旅行や住みついて見た。そのときポルトガルの有名なコルク林とその樹の皮を剥いでコルク栓の材料としているところを実際に見ることができた。それは葡萄酒の瓶詰めには欠かせないものだったが、最近は安価な輸入葡萄酒にはゴム類やネジ栓が多くコルク栓は高級酒の代名詞のようだ。

 スレート葺きの屋根も50年ほど前は高級洋館にはつきものの憧れだった。そのときのドライブ旅行でWalesの山奥に滞在中にふとSlateと言う寒村に立ち寄ると、観光用の場所で老人が面積がスレートのサイズで高さが50cmほどの石の表面を金槌でトンと叩くと適度な厚さでその表面が剥がれる。叩く度にスレート板が1枚ずつできる。厚さなどのコントロールには熟練がいるだろう。その老人の話では、英国の産業革命時の労働者の家作でスレートが大流行しそれがNew York に伝わり、そこでもSlate材として大評判。村はその生産に追われたたが、類似の石が世界中のあちこちで見付かり、その村での繁盛は終わりいまは当老人の観光用生産のみという。そのときはWEBで調べるとその村の名もあったがいま調べると何の痕跡もなく忘れ去れれている。日本はまだ瓦葺きが主流だが震災復興後では耐震性、保守も含めたコストなどから新素材に変わって行くだろう。

 ナノ繊維など強度や高加工度など鉄より遙かに優れているが、安価で大量生産技術ではしばらくは鉄に太刀打ちはできないだろうか?。しかし人工素材の潜在力はいまの我々の持つ悪い印象の代替品でなく、優れた素材として想像を遙かに絶し普及して行くことだろう。勿論それには私の仕事だった、そしていまは想像も付かないコンピュータの利用なしでは考えられない。

 


nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:日記・雑感

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。